NPO法人ARDA
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やまとアートシャベル 美術館訪問「こどものチカラ発見!」

対話で美術鑑賞 2017年06月13日

3年生の岡本太郎美術館訪問でのこと。

個人鑑賞が始まってすぐに、「あ、いたいた。ねえ、こっち来て。」と、事前授業で一緒だった男の子からの呼び出しがあり、ついて行った先は、彫刻「樹人」の展示室にある秘密の洞窟のような展示場所。
質問でもあるのかと思っていると、並んだ作品をスケッチしながら男の子はひとり言のように、作品から感じたことを話し出した。
形だったり、陶器と陶の質感の違いが気になったり、年代が古いのに最近作られたものの様に見えたり、またはその逆だったりを疑問に思ったり。
ただひたすら喋っているように感じるものの、作品をよく観察しているからこそ出てくる言葉ばかり。
私はただ「どこからそう思うの?」と「うんうん。」を繰り返していただけだけど、話して聞いてもらえたことに満足していた様子。
個人鑑賞中にこどもから呼び出されるなんて初めてのことで、個人で向き合う時間なんだけどなと、ちょっと対応に困ったものの、今のこの子の鑑賞のスタイルには相手が必要なんだとおもい、満足するまでうんうんと聞いていた。

鑑賞時間が残り5分を切った頃、今と同じような視点で自分だけで見てみることを促すと、ちょっと渋りながらも「行ってくる!」と、他の作品に向かっていった。


 

 

 

 

 

興味深くものをみて疑問を抱き、それについて考えることができる3年生、すごい!

またひとつ、こどもの内なるチカラを発見し、そして、鑑賞のスタイルはひとそれぞれだということも改めて実感した訪問となりました。(kakao)