NPO法人ARDA
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対話鑑賞ファシリテータ養成講座[トレーニングコース]第2期 開講!

対話で美術鑑賞 2025年11月15日

2013年からスタートした対話鑑賞ファシリテータ養成講座はこれまで420名を超える方々が受講してきました。3日間で基礎的な理論を濃密に学ぶ養成講座は段階的に積み重なることで、体得できるように組み立てられており、卒業生の中には、すでに地域や企業で活躍している方も数多く輩出してきました。一方で、「最近、自己流になってしまっているかもしれない」「もっと話を深める対話を作りたいけれど、どうすればよいのだろう」といった相談をいただくことがありました。

「構造化する作品研究」と「6+2種のパラフレーズ」でさらに深い鑑賞へ

「トレーニングコース」は、ベーシックコース受講前からすでに経験を重ねてきた方や、ベーシックを終えて実践や練習を重ねた方にむけた方を対象とした講座です。第二期もベータ版として開講します。

第1期を通して受講者の大きな課題は作品理解であることが明らかになりました。作品のあらゆる描写、観点、それらがもたらす解釈を「構造」として把握しておくことで、ご自身のファシリテーションを助けるだけでなく、作品の本質に迫る発言への感度を飛躍的に高めることができます。ベーシックコースで学んだ「主観」をベースにした作品研究とは異なる、作品の「構造」を捉えてより深く理解するための「構造化する作品研究」を学び、体得します。
これに加え、深い充実した鑑賞とはなにか、それはどのように生まれているのかを理解したうえで、熟達したファシリテータが用いる「6+2種のパラフレーズ」などの上級理論を習得します。これにより、参加者の発言から捉えた要素を最大限に生かしながら対話を深めていく、強固なファシリテーション力の獲得を目指します。

「2段階コーチング」とone to oneトレーニング

さらに、1回目のコーチングでファシリテーションの課題を明確化し、2回目でその克服を目指す「2段階コーチング」を導入。これにより、一人ひとりの課題、スキル、目的に沿った上達を支援します。全てのコーチングは三ツ木が担当します。

初回の対面講座後は3ヶ月にわたる月1回3時間のオンライン講座、そして最終日2日間の対面講座で構成されています。この間の作品研究の課題はone to oneでサポートします。豊かな対話鑑賞を目指して、実践的に学んでいきましょう!5ヶ月しっかり取り組める方のご参加をお待ちしております。

修了証の授与:トレーニングコースのすべての課題を終了すると、修了証が発行されます。

象:ベーシックコースの修了生(20253月以前の対話型鑑賞ファシリテータ養成講座の修了生含む)で、ファシリテーションの向上を目指す方、深い鑑賞が生まれる対話を目指したい方。しばらく対話鑑賞から離れていて、勘を取り戻したい方も。
なお、5ヶ月のトレーニングの間、課題への集中した取り組みが求められます。

容:
・深い鑑賞とは何か
・対話鑑賞の体験ー現代アートやアール・ブリュットなどさまざまな作品での対話鑑賞を体験
・ファシリテーション分析ー対話の流れを分析し、観察力の向上をはかる
・構造化する作品研究ーアドバンスな作品研究で作品の見方を獲得する
・6+2種のパラフレーズとその使い方ー言葉の解像度を高める
・2段階コーチングー隠れた自分の課題を把握し、その解決方法を知る
・その他、番外編として講師と展覧会訪問などを通して、鑑賞とファシリテーションの理解を深めます

第二期 日程と会場:(土日対面3日、平日オンライン3回 全6回)
第1回:1月11(日)10:00-18:00  (新宿NPO協働推進センター)
第2・3・4回:2月18(水)、3月18(水)、4月15()
      すべて19:00-22:00 (オンラインZoom)
第5・6回:5月30()、31(日)10:00-19:00  (新宿NPO協働推進センター)

定 員:12名程度
受講料:85,800円(税込)*2025年度第二期はベータ版2.0になります

申し込み手続き:メールで[seminar(@)arda.jp] *()を外してください。
※2025年12月10日までに申し込みを
1)件名に「トレーニングコース申し込み」と記入し、お名前とメールアドレスと電話番号を12月10日(水)までにお送りください。
2)「受講希望フォーム」を事務局からお送りしますので12月14日(日)までにご返信ください。受講希望フォームの提出をもって申し込みを受け付けます。申し込み多数の場合は「受講希望フォーム」を選考の材料にさせていただきます。
3)受講が確定した方に、12月24日(水)にご連絡をします。

1期参加者のアンケートより

Q. 講座の満足度は?
A. 10段階評価で平均9.6

Q.自分のファシリテーション力は成長したと思いますか?
A. 100%(とても思う-36.4%、そう思う-63.6%、わからない0%、そう思わない0%)

Q. コース課題に取り組んだ時間は?
A. 平均25.4時間。最小10時間~最大40時間程度。 

修了生コメント
「特に現場で実践されている中で、もっと裏付けされたものを自分の中に落とし込みたいと思っている方!ぜひトレーニングコースを受けてみてください。確実に一皮剥けることができます。さらに対話鑑賞が面白く楽しく感じることができます」
「トレーニングを受けたことで、ファシリテーターとしてどのように働きかければよいのか、そして作品理解がその基盤としてどれほど大切かを実感しました。受講前の自分の状態が思い出せないほど、多くの学びを得られたことに感謝しています。」
「作品研究において注目するポイントや視点が増えたことで、これまで見落としがちだった作品の持つ魅力や、同作品を初めて鑑賞する人が見つけるであろうポイントを事前に把握できるようになった。反面これまでの自分の作品研究は、いかに自分がその作品に感銘を受けたポイントに寄ってしまっていたかを痛感した」
「私は、これまで物事を自分の手の届く範囲で上辺だけ捉えてしまう傾向がありました。しかし、この講座を通じて、腰を据えて作品研究に取り組むことで得られる深い学びを知り、これまでの自分の表面的な捉え方を省みるきっかけとなりました。
突き詰めて考える姿勢は、ファシリテーションだけでなく、生き方や仕事、これからの人生そのものにも大きな意味をもつのだと感じています『どこからそう思う』という問いを胸に、より丁寧に、人としての深みと広がりを育んでいきたいです。」


対話鑑賞ファシリテーター養成講座全体については、こちらをご覧ください。
https://www.arda.jp/dialogue/general