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「アートdeトーク×トーク 」~ほろよい気分で五感の旅に出よう~開催レポート

対話で美術鑑賞 2015年10月10日

―大人が絵を見て話す価値って、なんだろう?―

「アートdeトーク×トーク 」~ほろよい気分で五感の旅に出よう~ 開催レポート 2015.9.15

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こんにちは、対話型鑑賞ファシリテータ養成講座の卒業生のペコです。
先日、RICOHフューチャーハウス(海老名)のオープニングイベントの一環として、大人向けの対話型美術鑑賞会「アートdeトーク×トーク」~ほろよい気分で五感の旅に出よう~が開催されました。なんとこのイベント、企画・運営・鑑賞のファシリテートまで、ARDAによる対話型鑑賞ファシリテータ養成講座の受講生たちによって実現されたもの!
普段は小学校や美術館などで子ども向けに開催されることの多い、対話による美術鑑賞会。―大人に向けて、いったいどんな“価値”を提供できるんだろう…?
悩みながらも手探りの中生み出された『大人』に向けた鑑賞会。その当日の様子をお伝えします。

 

五感に、贅沢なご褒美を
ゆるやかムードで始まった鑑賞会。まずは今日の対話型美術鑑賞を通して達成したいゴールを共有しました。サブタイトル~五感の旅に出よう~にもあるように、今日のゴールは「”感覚”をフル活用して、いつもよりよく見て、よく考えて、よく話して、よく聴いて、心地よい疲労感を味わう」こと。普段生活に仕事に忙殺されている私たち大人は、感覚をフル活用して何かを”見る”なんて機会なかなかないですよね。それってある意味、非日常的で贅沢な時間。そんな時間をみんなで楽しみましょうと共有し、会をスタートさせました。

どんなことを言ってもいい!を作り出す場作り
地域創造をテーマに作られたRICOHフューチャーハウス。今回の鑑賞会においても、近隣住民及びワーカー同士の新たな出会い、アートの楽しみ方との新たな出会いの創造をテーマにしました。2つの”出会い”を促進するべく、まずはアイスブレイク。ARDAではお馴染み、アートカード(美術館などが美術作品の写真をカードにしたもののセット)を活用し、

image4-thumbnail2image5-thumbnail21:今日の気分にマッチする作品を選んで、作品を選んだ理由と併せて行う「自己紹介」
2:隣の人とペアを組んで、お互いのカードの共通点を探して発表&みんなで納得できるかジャッジする「つながり探しゲーム」を行いました。
各人の作品を選んだ理由や個性溢れるつながりの発見に、一同感心したり笑ったり。場は一気にあたたまり、みんなの距離がぐっと縮まりました。

image6-thumbnail2このアイスブレイクには「よく見る」「作品について言葉にしてみる」「互いの距離を縮める」という狙いがありました。しかしそれよりも、参加者のどんな発言もきちんと受け止めることで生まれた「この場は、どんなことを発言していいんだ!」という共通認識。これがとても重要だったと思います。
アイスブレイクの後は、普段どれだけ見ているようで“見ていないか”を実感してもらうために、ダ・ヴィンチの「モナリザ」やムンクの「叫び」のポーズをとってみる実験。(皆さんは、これらの作品がどんなポーズをとってるか分かりますか?)

 
 

まなざしの共有で、作品に近づく
image7-thumbnail2いよいよ、本題の対話による美術鑑賞の時間!インタラクティブボード(電子白板)に映し出された作品を、皆さん食い入るようにじっくり見ていただきました。
1作品目は、イギリスの画家ジョセフ・ライトの作品。この絵の中でいったい何が行われているのか…魔術?マジック?…それを取り囲む人々の異なる表情とその心の中…現実にはありえないような不思議な光源の謎…
対話を積み重ねることで、1人では発見できなかった絵の細かな部分や異なる視点を共有しどんどん作品に近づいていきました。
鑑賞後も、作品の前で対話が止まらない参加者のみなさん。(謎がいっぱい!!)

 

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大人のブレーキをはずしたら、もっと作品に近づけた!

今回の鑑賞会で特徴的なのが、ドリンク(お酒!)と軽食が付いていること。1作品目の鑑賞後みんなでカンパーイ!&いただきます!!これぞ、大人ならではの特典です。参加者同士、ファシリテーターとの距離がいっそう縮まりました。

image10-thumbnail2ほろよい気分で、2作品目に突入!お酒もまわり、更に自由な雰囲気です。
2作品目はダ・ヴィンチの作品。1作品目に対し、登場人物は女性たった独り(と、手に抱かれた1匹の動物)だけ。描かれている要素がぐんと少ないにも関わらず…これぞお酒のチカラ!?参加者同士の間で次々と発言が飛び交い、対話と推理が活発に進んでいきます。(ファシリテータがいらないくらい!)
あたまに何をかぶっているの?…人物の表情は?…何を考えてる?…女性?男性?…実は動物が主役?…実は人物は動物従っている?
次々と視点が変わり、絵の見え方もガラリと変わっていきました。(これぞ対話型鑑賞の醍醐味!)

 

大人が絵を見て話すことで得られたもの

ricoh_last-thumbnail2最後は、今日の振り返り。面白かった!という声を多数いただいたほか、
●「勉強的な気分ではなく、”純粋”に絵を”見る”ということを楽しんだのは久しぶり!」
●「大人は普段、なかなか思ったことをそのまま発言できる場がない。今日は、自分が感じたことをそのまま、いっぱい話せたことが、すごく楽しかった!」という、ご意見をいただきました。

当初運営メンバーは、(開催地が研究者が多く勤めているお土地柄)「得られた手掛かりを元に対話を重ね、合理的仮説を導き出す対話型鑑賞の手法は、研究や仕事にも通じる」という発見をお土産にしてもらうと考えていました。
しかしそれ以上に「答えのないことについて自由に語れる場」というものが、いかに大人にとって貴重で重要であるか、わたしたちが教えてもらう結果となりました。(自分らしく心豊かに生きることの意味を考えさせられます!)
大人にとっても大切な場であることが実感できた今回の鑑賞会。よりよいプログラムと場作り、ファシリテートを目指すべく、メンバー一同決意! 
「アートdeトーク×トーク」第2回目を、是非ご期待ください!!!