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ポーラ美術館に出会う「オンラインでキッズ☆おしゃべり鑑賞会」レポート

対話で美術鑑賞 2021年09月11日

2021年8月、ポーラ美術館主催によるオンライン鑑賞会「オンラインでキッズ☆おしゃべり鑑賞会」を実施しました。小学1・2年生、3・4年生、5・6年生と、年齢に応じたプログラムで計3回行い、全部で31名の子どもたちが参加してくれました。

まず、みんなを出迎えたのは、鳥のさえずりや川のせせらぎ。
これは私たちがポーラ美術館を訪れ、実際に森の遊歩道で採録したものです。
「どんな音が聞こえるかな?」
ファシリテーターの問い掛けに、子どもたちはわくわくした面持ちで耳を澄ませます。

続くスライドを使った森の遊歩道の探索では、いろいろな形の木々、不思議な野外彫刻に出会う中で、いつのまにかポーラ美術館にいるような気分に!

3・4年生のプログラムでは、野外彫刻とモネの作品の中から「どこに行ってみたいか」を1つ選び、理由を話して自己紹介します。初対面同士、緊張しているようでしたが、「気持ちよさそう!」「(藁に)ダイブしてみたい!」「違う世界に行けそう!」など、全員が違う作品を違う理由で選んでいて、一人ひとり感じていることは違うと、あらためて実感できた様子でした。

風景に入り込んだ次は、描かれた人物が「どんな人か?」、クイズ形式で想像を巡らます。
「やりたくない針仕事をやっている」「貧乏だと思う」「目標のために(嫌でも)一生懸命やっている」(*レオナール・フジタ『自画像』を見て)
相手の話を聞き、それに自分の発見を重ねる。ウォーミングアップのつもりが、いつのまにか対話に。「それもありうるね!」と共感の声も上がり、1つの作品をみんなで見る楽しさが一気に溢れ出ました。

岡田杏里さん『Soñar dentro de la tierra』

 

 

 

 

 

 

 

後半は、アンリ・マティスの『リュート』と現代作家・岡田杏里さんの『Soñar dentro de la tierra』をアーツ×ダイアローグで鑑賞。前者では、賑やかさや華やかさなど「ハレ」の雰囲気を捉えていて、人物は1人しか描かれていないのに、舞台や習い事、パーティーなど「たくさんの人がいる気配」を感じていたことが印象的でした。

そして最後の作品。
「この世界に入ったつもりで、ここでどんなことが起こっているか、よーく見て」と問いかけた後、対話の前に「この世界に入れた?」と確認すると、みんなコクリと頷きます。
「海の中の天国と地獄」「太陽と地球を見つめる巨人」「ブラックホールの中」「時を経て見た風景の違い」……
自分が絵の中に見つけたこと感じたことと、これまでに体験したこと知っていることを総動員させて、豊かな物語を語ってくれました。最後は一人ひとりが「作品」と対話しているようでした。

本来なら、毎年夏休みに、美術館の中で行われていたキッズ向け鑑賞会。コロナの影響で初のオンライン開催を試みたとのことですが、自分や相手の感性、作家や作品、そしてポーラ美術館とその自然など、さまざまな出会いにつながったのではないでしょうか。
(ペコ)