NPO法人ARDA
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やまとアートシャベル 1期生研修レポート(1回目・2回目)

対話で美術鑑賞 2012年05月15日


■研修1回目 4/23(月)10:00-12:00 @大和市保健福祉センター

13人の精鋭市民ボランティアとスタートを切った、大和市の美術鑑賞教育プロジェクト。
VTSをベースとした市民ボランティア向けのファシリテーター研修を1年かけて行い、大和市内の小学校の図画工作の授業をその市民ボランティアがサポートするシステムをつくります。美術館を拠点としない市民により美術鑑賞プロジェクトは国内でも聞いたことがなく、大和市がはじめての試みかもしれません。

まずは、VTS体験で2つの作品をボランティアのみんなとみた後、VTSの特徴である3つの質問とパラフレーズとリンキングについて、お話しました。

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■研修2回目 5/9(水)9:30-12:20@渋谷学習センター

さてさて、2回目の研修。この日は美術検定ブログの編集者、染谷ヒロコさんも取材にきてくれました。(6/28の記事をみてください!

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まずはVTS手法による対話による美術鑑賞を体験のあと、2009年のミュージアムサミットで紹介された、イザベラスチュアートガードナー美術館によるVTSの学校連携プログラムの映像を見て、VTSについて考えるグループワーク。VTSの手法や考え方のベースになっている美的発達段階についてお話しました。美的発達段階とは、認知心理学者アビゲイル・ハウゼンが6000件ものインタビュー調査を行い、大人も子どもも美術をどのように鑑賞し、それが経験によってどう変化していくかをまとめたものです。
2回のVTSを体験したボランティアの皆さんから、VTSについてさまざまな感想が出ました。

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「意見をきくことで、皆のことが好きになる」
「作品の隅々まで見ようとする感覚を養うことができる」
「言葉にすることでより深く見ようとする」
「作品を好き嫌いで判断しなくなる」
「他の人の意見をきくと自分の見方に変化がでてくる。別の考え方ができるようになる」
「どんな意見も受け入れてもらえる安心感があり、自由さを感じ、場に一体感もでてくる。」
「自分が経験していないことも察し、受け入れることができる」
「自分の偏った見方を感じた。他の人の見方に新鮮な驚き。」
「作家名、作品名など、もっと作品のことが知りたくなる。作品を知ろうと自発的になる」
「なんといっても自由さを感じる」

すっかり、VTSにはまった様子のみなさんでした。
(三ツ木)